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ベクターソフトニュース - 2000.01.19
プリントコーディネータ プリントコーディネータ Ver.1.0 L10 Rel.006
作成したアプリケーションがなくても文書の表示を可能にするユーティリティ
Windows 98/95 シェアウェア
「プリントコーディネータ」の動作画面
■プリンタをプリントコーディネータに設定し、印刷を実行した状態。ここで保存すれば、どこでも文書のできあがり

アプリケーションの印刷機能を利用し、作成アプリケーションがインストールされていないパソコンでも文書の表示を可能にするソフト。ワープロなどのアプリケーションソフトで印刷する代わりにプリントコーディネータへ出力して実行ファイル(EXEファイル)を作成。このファイルを実行すると、該当アプリケーションがないパソコンでも文書の内容を表示できる。そのほかにも独自の印刷機能などを持ち、アイデア次第でさまざまな応用が可能だ。

実行ファイル作成の過程についてもう少し詳しく紹介しよう。プリントコーディネータをインストールすると、“Print Coordinator”というプリンタドライバが追加される。アプリケーションで文書を印刷するときにこのプリンタドライバを選択しておくと、実際には印刷は行われず、代わりにプリントコーディネータのウィンドウが現れる。このウィンドウにはアプリケーションで作成したのと同様のイメージが表示されていて、ここで「保存」を選択するとEXEファイルが作成される。

このEXEファイルは「どこでも文書」と呼ばれ、文書の内容を記録する以外にビューアソフトとしての機能も持っているので、このファイルを開けば、文書の内容が表示される。したがって、本来なら作成したのと同じアプリケーションが組み込まれたパソコンでなければ表示できない文書でも、Windowsパソコンさえあればどこでも表示できるというわけだ。

また、印刷プレビュー機能がないソフトを使う場合でも、いったんプリントコーディネータを介することでプレビューが可能になったり、上司が資料を見るためだけに高価なアプリケーションをインストールしたり、使い方を教える手間を省けるといったメリットも生まれる。

「どこでも文書」作成時には、通常のプリンタドライバで設定を変更するのと同じ要領で、用紙サイズやグラフィック解像度などを選択でき、さらにプリントコーディネータのウィンドウ上では、ビューアでウィンドウ表示にするか、フルスクリーンにするかといった表示に関する設定や、文書をロックするためのパスワード登録などができる(このウィンドウ自体もビューア機能を持っていて、前後のページへの移動や指定ページへのジャンプ、ページの自動スクロールなどが可能だ)。

「どこでも文書」実行時に現れるビューアも、表示機能の点ではプリントコーディネータ本体に準じている。ただし、印刷に関しては「どこでも文書」ではそのまま印刷することしかできないのに対し、プリントコーディネータ本体には「製本対応印刷」というメニューがあり、平とじや袋とじ、面付けなど8種類の印刷方法が選択できる。

「メール送信」を使うと、電子メールソフトと連携して「どこでも文書」を添付したメールを送ることができる。この場合、メール本文の中に自動的に「どこでも文書」に関する説明が書き添えられるようになっている。

reviewer's EYE 文章で説明するとややこしいが、基本的なコンセプトや文書の作成方法は アドビ のAcrobatによく似ており、Acrobatをご存じの方ならすぐに理解できると思う。

大きく異なるのは、Acrobatで作成したPDFファイルを表示するにはおなじみのAcrobat Readerが必要なのに対して、プリントコーディネータの場合は文書ファイルを実行するだけでよいという点だが、これは同時に動作環境がWindowsに限られるという制限にもなっている。また、「どこでも文書」にフォントを埋め込む機能がないため、文書作成時にはWindows自体が持っているフォントだけを使うといった注意が必要だ。

とはいえ、文書内でハイパーリンクを張る、オンラインで文書を校閲をするといったAcrobatならではの機能が必要ない人にとってはその代わりになりそうだし、アプリケーションの印刷機能を補える製本印刷オプションに魅力を感じる人もいるに違いない。
(福住 護)


スクリーンショット》 アプリケーションで印刷する時、プリンタ名に“Print Coordinator”を指定
スクリーンショット》 保存した「どこでも文書」を実行するとビューアが起動し、文書を表示する
スクリーンショット》 手のひらマウスのほか、一部を拡大表示する虫眼鏡マウス(画面)や疑似スクロールマウスが用意されている
スクリーンショット》 プリントコーディネータ本体の印刷機能では、袋とじや4面割りつけなども可能だ


【作 者】 (株)富士通オアシス開発
【作者のホームページ】 http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/fod/
【レジ作品番号】 SR015226
【補 足】 試用期間中は、表示/印刷の用紙下部に「この文書は『プリントコーディネータ試用版』で作成しました」と入るなど、一部に機能制限がある
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

社名の通り、私の会社は富士通(株)とともにOASYSを開発しています。手前ミソのようですが、最新のOASYSはMicrosoft Wordに比べても大変使いやすく、ほとんどOASYSで文書を作っています。 ところが、最近はWordで文書を作る機会が非常に増えてきました。操作性には満足していないのに、どうしてこういうことになるのでしょうか。こうした疑問点からこのソフトが必要と思い、開発が始まりました。

■開発中に苦労した点

「どこでも文書」は表示や印刷機能といったプログラムもすべて含んでいるため、当然ファイルサイズが問題となってきます。このサイズをどうやって縮小させようかということに苦労しました。結局、プログラム自身もデータ圧縮することで解決しています。

■ユーザにお勧めする使い方

製本印刷には、用紙1枚に袋とじや4面割付の機能がありますが、8面や16面、32面もやればできます。プリントコーディネータからさらにプリントコーディネータに出力することで、さまざまな割付ができるので、ぜひお試しください。

■今後のバージョンアップ予定

当面はWindows 2000/NT 4.0対応と各種ユーザビリティの向上を目指します。バージョンアップ時期は今のところ未定です。
((株)富士通オアシス開発)
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