Pocket Vector ソフトニュース - HPNV Scenario Compiler

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Pocket Vector ソフトニュース - 2003.08.16

	HPNV Scenario Compiler 　1.05 ノベルタイプのPalm用アドベンチャーゲームを手軽に作成できるソフト ■PalmOS　■フリーソフト

シナリオと画像を指定して、簡単にアドベンチャーゲームの制作が行えるソフト。プレイ時のランタイムが不要で、PalmにHotsyncしてそのまま遊べるのが特徴だ。

■ ノベルタイプのアドベンチャーゲームを作成してPalmでプレイ。縦書き/横書きにも対応する

「HPNV Scenario Compiler」は、WindowsでPalm用のアドベンチャーゲームを作成できるソフト。コンパイラを起動し、ソースファイル（コマンド指定をしたシナリオ）、作成ファイル名/アプリケーション名/クリエイターIDなどのデータ、画像/アイコンのBMPファイルを指定するだけで、一つのゲームアプリケーション（PRCファイル）を出力することができる。

ソースファイルはテキストエディタなどで記述する。シーンごとの区切りとなる「ラベル」と「ラベル」に対応する画像を設定し、表示するテキストを入力していく（一画面の最大表示数は46文字）。画面表示の操作や分岐シーンの指定などは、コマンドを記述して設定を行う。

コマンドには、画像を表示する「PICTURE」、ラベルを移動する「JUMP」、三択の選択肢を表示して分岐させる「CHOICE」、フラグを立てて数値を代入する「SETFLAG」、フラグと数値を比較する「FLAGCOMPARAE」など、ゲームシナリオとして必要な13種類が用意されている。コマンドは「画像」「フラグ代入」などの日本語での記述にも対応する。

また、コンパイル時にテキストの縦書き/横書き表示を選択することができる。使用する画像は、縦書き/横書きにあわせて120×160/160x120以下のサイズのものを指定する。Palmに合わせて、画像をモノクロ2階調から16bitカラー対応まで変換して出力することも可能だ。

作成されたPRCファイルは、Hotsyncしてそのままプレイできる。タップでの操作のほか、ハードキーやジョグダイヤルでの操作にも対応する。

◆その他のスクリーンショット

■ コンパイラの起動画面。画像やソースファイルはドラッグ＆ドロップで指定可能	■ テキストエディタでソースファイルを編集。コマンドはとてもシンプルで、決して難しくない	■ β版での作成ファイル。画像を重ねるレイヤ機能も実装予定だ

	「サウンドノベル」や「ビジュアルノベル」などと銘打たれ、今や主流になりつつあるノベルタイプのアドベンチャーゲームだが、PCではさまざまな開発ツールが生まれ、多くの作品が制作されている。このソフトもPalm用の同種ソフトであるが、ランタイム類が不要で、一つのアプリケーションとして制作できるところが大きな特徴だ。作品の広い配布にまったく支障がないので、ゲーム作者にとってはうれしいだろう。コマンドは必要最低限のものがそろえてあり、シナリオさえあれば、思ったよりも手軽にゲーム作成を楽しむことができる。作者のホームページで公開されているβ版には、いくつかのエフェクトや、画像を重ねるレイヤ機能などが試験的に実装されており、今後のバージョンアップにも大いに期待できる。（塩野貴之）【作　者】針生弘人　さん【作者のホームページ】 http://hiro@hariu.gtr.nu/ 【備　考】 PCでの動作にはVB5ランタイムが必要。また、作者のホームページでは最新のβ版が公開されている（マニュアルは正式版に同梱）。

■ ソフトを開発しようと思った動機、背景

ある日、プログラムを組まなくても、自分でprc形式のファイル、それもゲームが作れたら楽しいな……と思ったのです。思い立ったら、とりあえず形にしてみよう。そう思い、初期バージョンは一週間弱ぐらいで組み上げてしまいました。説明書を書く方が時間をかけてしまった気がします。

■ 開発中に苦労した点

初期バージョンは私が使うS500C（初期のクリエ）でしかチェックが出来なかった為、他のパーム機でだけ発生してしまうようなバグの修正がやはり難しかったですね。でも、掲示板にきて下さっているユーザ様方のおかげで非常にデバグもしやすく、また、開発者冥利につきるような思いでプログラムが出来ます。
ホント、皆さんも使ってみたら是非ダメ出しとか、こんな機能が欲しい！　等の提案をしてみて下さいね。私も頑張りますから。

■ ユーザにお勧めする使い方

何かを作る、というのは「習うより慣れろ」の世界だと考えています。私がプログラムを覚えたのも、とにかく何かを作る事からでした。説明書なんか話半分に眺めて、困った時に「読む」だけでいいはずの物であるべきなんです。是非、サンプルの改造から始めてみて下さい。きっと作り方がよくわかると思います。

■ 今後のバージョンアップ予定

随時進化させていくつもりです。また、バージョンが正式にあがる前にも掲示板でベータを配布しておりますので、是非、ダメ出しやご意見・ご感想をお聞かせ下さい。

■ この「ひとこと」執筆時（8/11）に既にベータ版で実装済みの機能

Docデータのような、追加データ形式へのコンパイル
縦書きモードのバグフィックス
2枚の透過色を使ったレイヤーが使える機能

　…その他色々既に実装し、テスト中です。もし宜しければ、一度HPにもおこし下さい

（針生弘人）

上で紹介したソフト（およびその関連ソフト）のダウンロードページにジャンプします。ダウンロードページから、FTPまたはHTTPでソフトをダウンロードできます。ダウンロードページには、作者データページへのリンクもあります。MyVectorサービスをご利用いただいている場合には、右側のリンクでソフトウォッチに追加することができます。

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