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Pocket Vector ソフトニュース - 2001.10.10
j2kPO j2kPO  1.4
日本語の文章を逐語訳で韓国語にする翻訳・辞書ソフト
PalmOS シェアウェア(2,000円)
日本語の文章や単語を韓国語訳するソフト。登録されている日本語を組み立てて記入するだけで、韓国語の文章が作成できてしまうのが大きな特徴だ。


メイン画面
■ 例文を韓国語に翻訳している様子。例文を文節に分けて翻訳しているのがわかる

「j2kPO」は、「辞書」と「翻訳」の2つの機能を備えた日韓翻訳ソフト。韓国語化したい文章を、文節ごとに「辞書」から単語を探して入力し、文を構築して「翻訳」をするというシステムになっている。「辞書」には「名詞・他」「動詞」「漢字語」「食」「衣・住」などのカテゴリ分けされた日本語単語が五十音順で登録されており、対応する韓国語をすぐに参照することができる。

翻訳を行うメイン画面では、日本語の文章を1行に1文節ずつ入力(「辞書」から言葉を検索して入力)し、文章を作成していく。文章が完成したら「翻訳」を押すだけで、ハングル表記の韓国語訳が表示される。メイン画面の左側の「←」から行の消去、右側の「←」からは行の挿入が行える。

辞書から単語を入力する際には、その単語につながる助詞(「…は」「…を」など)や活用(「…とき」「…れば」)を一覧の中から選択して、文の要素にしていく。このときにも対応する韓国語が表示される。選択のコツは、一覧表示画面での左上の部分(肯定/否定や可能/推量/過去など)を決め、それぞれに対応する言葉(助詞など)をつなげていくとよい。そのほか、動詞や形容詞などで表示される「尊」「否」「推」からは、日本語文章では現れないニュアンスの表現に変化させることもできる。

「例文」には10個の文章が用意されており、その文章の一部を改変して新しい文章を作成することができる。多少慣れるまで操作には戸惑うかもしれないが、使っているとそのインタフェースのすぐれた機能性に気が付くだろう。
◆その他のスクリーンショット
スクリーンショット スクリーンショット スクリーンショット
■ 同じ日本語でも、「尊」の設定をすると翻訳結果が変わる
■ 文節ごとに内容を改変することができるので、思い通りの文章を作成できる
■ カテゴリ分けされた辞書から、単語を選択していくことができる
reviewer's EYE 2002年のワールドカップ日韓共催も迫り、韓国旅行者もどんどん増えている現在、手軽にかつ実用的に使える翻訳/辞書ソフトだ。「片言」ではなく「会話」のレベルで詳細に翻訳ができる便利さが味わえる。他言語の翻訳ソフトとずいぶん勝手が違う部分が多いが、これは韓国語と日本語に共通する文法構造をうまく利用しているためだろう。ユーザの韓国語の構造理解にも一役買ってくれるばずだ。

難しい要望かもしれないが、表示する韓国語訳がハングル表記のみでなく、カタカナでの日本語読みも表示されると、旅行に持っていく際には重宝するだろう。また、旅行のガイドブックに載っているような例文がより多く登録されていると便利だ。

例文や辞書への登録機能も是非実装してほしいところ。そのあたりは今後のバージョンアップに期待したい。
(塩野貴之)

【作 者】 島田 寿人 さん
【作者のホームページ】 http://www5.nkansai.ne.jp/users/shimada/palm/index.htm
【補 足】 試用期間は、2週間となっている
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

以前のコンピュータは、キーボードを使って命令を入力したり、または一連の命令をスクリプトとして与えて操作していました。現在ではマウスを使ったイベント駆動型OSが主流となっています。さて、翻訳機の入力は一連の文章ですが、これを以前コンピュータに与えていたスクリプトと考えてみると、同時にイベント駆動型の翻訳ともいうべき方式の存在が浮かび上がってきます。私はこの方式はPDAに適していると考え、翻訳機内に意味を構築するために使用することにしました。翻訳には、まず入力された日本語の意味を解釈する必要があるわけですが、このプロセスをすべてカットし、意味を直接ボタン操作で入力するようにしました。翻訳機は常に構築された意味から日本語と外国語を作文するという動作をくり返すだけです。人が日本語を見ながら意味の状態を変えていきます。翻訳機が勝手に推論をしないことで翻訳精度が良くなりました。翻訳機はどの選択肢を選ぶべきか分らないときはメニューを表示し人がそれを選択します。メニューは可能な選択肢を表示しているわけですが、同時にメニューになければ不可能であることを伝えています。

■開発中に苦労した点

ユニコード対応のOSのであれば問題ないことなのですが、現在のパームはそのままでは日本語とハングルフォントを同時に表示できません。また、個人ではとても全機種購入することなど不可能なくらいパームの種類が増え、機種別のテストが大変な時代となりました。

■ユーザにお勧めする使い方

テキストでは、「こうすればこうなる、ああすればああなる」と教わるわけですが、「こう言いたいのだけれど、どうすればいいの?」という視点でご利用いただけると最適です。電車の待ち時間などを利用し、半年くらい学習すれば、もはやこのソフトも必要なくなるでしょう。

■今後のバージョンアップ予定

辞書と例文を充実させていきたいと思います。目標は「私がパームを片手に韓国をひとり旅するのに必要な量」とさせていただきました。

(島田 寿人)
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