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Pocket Vector ソフトニュース - 2001.07.18
CollectIN/コレクトイン CollectIN/コレクトイン 1.04
Palm上の入力フォームからPCへデータを送る、データ入力支援ソフト
PalmOS シェアウェア(5,600円)
Palmの入力フォームから登録したデータを、HotsyncによってPCのデータベースファイルに反映させるソフト。CSV形式やACCESSのMDBファイルなどのデータベースから、Palm用の独自の入力フォームを作成できる点が特徴だ。


メイン画面
■ 自分で作ったデータベースから、Palm用の入力フォームをレイアウト。ちなみにこれはDVDソフトの購入記録だ

「CollectIN」は「Palmでデータを入力する」という点に特化したPCのデータファイルへの入力支援ソフト。使用は以下のような流れで行う。
  1. PCで「CollectIN」を起動し、入力したいデータベースを呼び出す(CSV形式、ACCESS 97/2000のMDB形式、ODBCソースデータに対応)
  2. 選択したデータベースファイルの入力フォームを作成。Palmで使用しやすいインタフェースをレイアウトする
  3. HotsyncでPalmに入力フォームを送り、Palmでの入力ができるようになる
  4. データを入力後、Hotsyncすることによって自動的にPCの元データファイルが更新される
入力フォームはデータべースにあわせて作成するが、設定できる入力データ形式は、Yes/No型、バイト型、整数型、通貨型、テキスト型、メモ型、日付/時刻型など多数。入力方式も、直接文字を書き込むものから、チェックボックス型、ボタンやポップアップから選択させる方式までさまざま。自分がPalmで入力しやすいように自由に設定できる。その数も最大200項目・20ページまで設定可能だ。

なお、Palmでの操作は基本的にはデータ入力のみで、データ編集に関する作業はあまり実装されておらず、逆にPCの「CollectIN」ではデータ入力の機能はない。PalmとPCとではっきりと役割分担がなされている。

◆その他のスクリーンショット
  • 入力フォーム作成場面(CSV形式)。データの列に対応した入力データ形式(テキストやYes/noなど)を設定する
  • Palm上での入力画面。これならショップの中などの出先でも記録ができる
  • 入力後、Hotsyncするだけで元のデータファイルにデータが追加される
  • reviewer's EYE ちょっとしたデータや記録しておきたい日常的な人/物/事などを、独自のフォームでデータベース化できるのはとても便利だ。フォームを自作できるツールはなかなか無いだけに、貴重なソフトといえるだろう。

    一番身近なデータベースといえば住所録などだが、各種アンケートやユーザの趣味などを反映したショップのデータなど、使用するユーザの数だけ発展性があるとても便利なソフトだ。
    (塩野貴之)

    【作 者】 鈴木 彰 さん
    【作者のホームページ】 http://homepage2.nifty.com/suzukieng/
    【補 足】 未登録の状態では、以下のような制限がある
          (1) 最大登録数は5件
          (2) ページ切り替えができない(複数ページ分割ができない)
          (3) 試用期限は30日間
          (4) Palm上でのデータ修正/削除ができない
    ソフト作者からひとこと
    ■CollectINの基本理念

    CollectINは情報収集するためのソフトウェアです。情報収集する場面は一般的に街角など外出していることが多く、携帯性の高いPalmを入力端末に選びました。データベースはMS AccessやODBCに任せて、「ひたすら入力を行う」を基本理念としています。しかも自由にデータベースのフィールドとのPalmの入力レイアウトができるよう汎用性にも考慮しています。

    ■特徴

    単にデータベースのフィールドをPalmの入力に設定できるだけでなく、以下のような、おもしろい機能があります。
  • リレーションを設定することで、ポップアップによる選択ができる
  • 数値型では直接入力、チェックボックス、ボタン、複数ボタンなどを選べます。通常Palmではボタン型の場合、選択の解除ができないのをCollectINでは可能にしています。
  • 保存時刻やユーザ名を自動的にデータベースに入力することが可能
  • 入力フィールドをタップすることで、キーボードのダイアログを起動することが可能。
  • 設計メニューはいくつでも、切り替えることができ、混在して保存してもOK
  • Palm上で保存したデータの修正・削除も可能(Ver 1.04)
  • 複数のページに分割して入力配置ができる

    ■ソフトを開発しようと思った動機、背景

    2000年の夏ごろに初めてPalmというものがあるのを知り、興味半分で購入したのですが、実用面で何か足りないと感じました。メールやインターネットをPalmで使うわけでもなく、ただの電話帳で終わりそうな状態でした。データベースも長年携わってきたこともあり、何か実用レベルのツールができないかと考えました。Palmでも単体でのデータベースはあるのですが、MS Accessなどの汎用性のデータベースをメインにしたものはありませんでした。やはりデータベースは汎用のものに登録できるのが一番だと思います。後でどのようにでも処理できるわけですから。HotSyncというパソコンとの連携ができて、しかも開発ツールが無料、MS-VC++で開発可能、開発のための材料はそろってました。開発には、動き出すまで2ヶ月ぐらい、勉強ついでに英語版を作ったり・最低限の機能を盛り込むまでさらに3ヶ月かかっています。(Ver1.04時点)

    ■開発中に苦労した点

    やはり、ドキュメントのほとんどが英語であったこと。それとPalmのOS自体の特異性でしょうか。大量のコントロールを配置したり、結構内部的にはトリッキーな作り方をしていますので、PalmOSとのエラー格闘の連続でした。ただPalmは情報公開が進んでいるので、なんとかなりました。Ver1.00出荷当時、バグ続出で、早くからリジストリしていただいたお客様には大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。

    ■ユーザにお勧めする使い方

    情報収集にはいろいろなものがあります。アンケート、伝票入力、在庫チェック、アイデア入力、POS的な端末などが考えられます。どうしても汎用のソフトなもので、説明がむずかしいのですが、データベースシステムの1装置としてPalmがあり、システムに連携させるためにCollectINというソフトがあると考えてください。データベースのシステム設計する時点でPalmを採用されるのなら、CollectINがベストチョイスとなること間違いなしです。なぜならシステム開発者が自由に入力画面を設計できるからです。ぜひともデータベース管理者の方にはさわっていただきたいソフトです。ユーザ様の中には「病院内での回診での血圧などを測定収集」、「営業で客先からの注文内容を移動中に入力」で使っているとご連絡いただいています。

    ■今後のバージョンアップ予定

    Ver 1.04からPalmで保存したデータの閲覧・修正・削除が可能になり、とりあえず実用レベルになったと思っています。大体2ヶ月程度のスパンでバージョンアップをしていく予定です。PDAには他にも色々とありますので、時間が許せば移植もしていきたいと考えています。

    (鈴木 彰)
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    シェアウェアプロレジ・シェアレジ(6,156円(税込))
    CollectIN/コレクトイン 1.08 Palmで入力したデータをACCESS,ODBC,CSVファイルに直接登録する情報収集プログラム (751K)



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