この作品を作るにあたって私が念頭に置いたテーマは、「いかに早く楽しんでもらうか」でした。ゲームという特定のジャンルに限ってさえも、毎日のように新しい作品が公表されてゆく時代ですから、その中で印象に残る作品となるためには、何よりもまず、そのゲームのおもしろさを知ってもらわなければなりません。ダウンロードしてもらうまではほとんど運まかせですが、そこからが勝負。すぐにでもゲームの内容をわかってもらう必要があります。「どうも取っつきにくい」などという印象を与えることはもってのほかです。「Despair」は、ゲーム中の操作を極力わかりやすく単純化し、ゲームのルールも直感的にわかるように工夫しました。また、すべてのユーザが、ゲームをはじめる前にREADMEを読んでくれることを期待してはいけません。操作方法がすぐに理解できるように特別なモードを設けました。その結果、複雑な装飾や技巧はありませんが、誰でも気軽に、ひとときの間、熱中できる作品として完成させることができたと思います。
これらの工夫の甲斐あってか、これまでに数回、雑誌等に掲載され、また、他のホームページ上でも紹介させていただきました。公開から半年以上経過したいまになっても、多数の方々にダウンロードしていただき、多くの人々から感想をいただきました。それでは、興味のある方、「Despair」をお楽しみください。
(宮本 達也)