MPEGはいかにして圧縮を実現しているのか。

 まずですね、「JPEGはいかにして圧縮を実現しているのか。」を読んでください。MPEGは動画像のフォーマットなわけですが、動画像と言ってもデジタルである以上単純に静止画の連続なわけです。全世界の人の96.5%程度の人が授業がつまらなくてしょうがないときに教科書の上の方に書いたに違いないパラパラ漫画と同じですね。で、MPEGではこのJPEGと同様の圧縮を行っているので、JPEGの知識は必須なのです。

さて、先ほどMPEGは静止画の連続であるということを書きました。その静止画は15枚で 1セットの構成となっており、この15枚のセットが何度も連続しています。さらにこの15枚のうち、1枚目は「Iピクチャ」もしくは「フレーム内符号化画像」と呼ばれます。また4、7、10、13枚目は「Pピクチャ」もしくは「フレーム間順方向予測符号化画像」と呼ばれ、これ以外の画像は「Bピクチャ」もしくは「双方向予測符号化画像」と呼びます。ではそれぞれの画像の種類について説明します。

 ではまず、「Iピクチャ」についてです。これはJPEGとほぼ同じ方法で圧縮を行い、動画でのその場面の画面全体の情報を持っています。
 次に「Pピクチャ」についてです。これの別名、「フレーム間順方向予測符号化画像」からもわかるように、3つ前に必ず存在するはずである「Iピクチャ」もしくは「Pピクチャ」との画像の差が収められます。
 また「Bピクチャ」に関しても、これの別名である「双方向予測符号化画像」から判るように、前後にある「Iピクチャ」および「Pピクチャ」との画像の差が入ります。

 例えばアニメ等だとキャラクターだけが動いていて背景は全然動いていなかったりしますよね。そうすると、動画の各瞬間毎の背景の情報を保存しておくのは無駄なので「Pピクチャ」や「Bピクチャ」では背景の情報を保存する必要がないわけです。しかし、ながーい間背景が変わらなかったりするような場面から再生したいとすると、「Pピクチャ」と「Bピクチャ」だけではその前後の画像の情報を探しても背景の画像がどんなものになるのかわかりませんよね。そこで「Iピクチャ」というものが使われており、これの存在により、途中からの動画再生が比較的素早く行えるようになります。

と、こんなもんでよろしいでしょうか、、


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